特定口座の譲渡所得を申告した方がいいとき

株の売買を特定口座で行えば、譲渡所得が発生しても、源泉徴収されている限り確定申告は不要です。

 

ただし、他の特定口座の譲渡損失と相殺したり、譲渡損失の繰越をしたりするときは、確定申告した方がいい場合もあります。

 

株をされている方ならここまではご存じの方が多いです。

 

意外と知られてないのは、株の収入以外に所得がない人は確定申告することによって源泉徴収された税金の還付が受けられるということです。

 

給与・年金所得や事業所得がある方は、そこから社会保険料控除や基礎控除などの各種所得控除を使って税金を計算することができますが、そもそも所得がない人は所得控除は切り捨てになってしまいます。

 

そこで、特定口座の譲渡所得をあえて申告することで、所得控除を使って源泉徴収された税金の還付を受けることができるのです。

 

例えば、特定口座での株の譲渡所得が40万円で、8万円が源泉徴収されていた場合、他に所得がなければ、確定申告により8万円全額が還付されることになります。

  

ただし、確定申告すると、譲渡所得の金額によっては、配偶者控除の適用が受けられなくなったり、社会保険料が増加するなどの影響がでる場合があるので注意が必要です。